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食糧問題

<食料事情>世界的に悪化の懸念 需要急増や環境問題で
5月3日19時36分配信 毎日新聞


面白い記事が出てました。食料問題が逼迫してくる、というのは、人口増と所得水準の上昇という二つがあることから、予想つくところだけど、もう一つがバイオ燃料による影響。

環境問題の悪化から、再生可能エネルギーの利用が増えているけど、

ヨーロッパ:風力
日本:太陽光

というイメージがある中で、

アメリカ:バイオ燃料

という流れがある気がしている。もちろん、アメリカは広大なので、風力が適していたり、太陽光の効率が高いところもあるけど、なんとなく、バイオに注力しようとしているし、その技術力は高い。

アメリカの休耕地すべてをバイオ生産に当てると、相当量のエネルギーを補えるというのを聞いたことあるけど、今回の記事にあるように、穀物争奪戦が始まりつつあるようだ。

トウモロコシの消費は

人間
家畜
エネルギー(バイオ)

という形で3者の使い道があるということなのだけど、当然生産効率一定、土地の大きさ一定だと、何かを得ると何かを失わなければならない。

また、この記事でブラジルの例を挙げているけど、ブラジルはとってもバイオが進んでいて、具体的な数字は覚えてないのだけど、交通部門におけるおそらく半分以上はバイオから作られている、というくらいのある意味環境大国なのだ。

それが、こうやってバイオ燃料生産のために、他の農作物をやめたり、新たに開墾したりするとなると、本当に環境にいいのか怪しくなってくる。

みんな知っているとおり、日本の食料自給率は危機的で、世界的な食料不安が起きたら、イチコロ。ジャパンマネーでなんとか買い込もうとするのだろうけど、限界があるだろう。国の機能を麻痺させるには、食べ物、飲み物をなくす、もしくはオイルを止めればよい。

今世紀は水の奪い合いによって戦争が起きるだろう、オイルより高くなるだろう、といわれている中、日本は降水量多いからOK!と思ってる人も居るかもしれない。
本当の奪い合いは、その水を使って作られる農作物なのだ。オレンジ一個をアメリカから日本に輸入する場合、生産に必要だった水数Lの輸入と同じ意味を持つのだ。日本も水戦争に巻き込まれる可能性は十分にあるのだ。

海外のエネルギー、食料に多く依存し、どの先進国にもないレベルで政府の借金があり、まさに土台がしっかりしていない中での繁栄を成し遂げているのが日本。危機に非常にもろい国家となっているのである。個人的には、最低限必要な食料くらいは、日本で補える方策を考えていくべきな気がしている。

by shinji_isono | 2007-05-03 22:15 | いそいそ的環境学  

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